ご縁をいただいて
長年看護師さんがアロマケアを実践されている
横須賀の衣笠病院緩和ケア病棟（ホスピス）に
視察でおじゃまさせていただきました
病棟でアロマを導入したものの
さまざまな事情で継続できなかった、という声は
少なくないと感じます
そんな中こちらのホスピスではもう20年以上
ボランティアではなく看護師が
看護ケアとして病棟でアロマを実践されています
病棟で看護師がアロマを実践するにあたっては
・アロマに関わるコストの問題
・看護師がアロマを行うための時間確保
・アロマトリートメントの知識・技術の習得
などなど、多くの課題があると感じています
そしてアロマセラピーというものに対する
考え方・価値観・認識も
看護師一人一人によって異なりますし
病院としての考え方も大きく影響する部分です
アロマをいかに導入するか
導入後いかに継続していくのか、も
大きな課題
看護師が病棟で長くアロマケアを
継続するためにはどんな取り組みが必要なのか
病棟の師長さんに
実際の現場を見せていただきながら
お話を聞かせていただける貴重な機会となりました
ナースステーションにある精油ボックス
20種類以上の精油がありました
不眠ブレンド、痛みブレンド・・・など
すでにブレンドされたオイルが並んでおり
看護師さんたちはここからパッとオイルを手に取り
患者さんのお部屋に向かい
アロマトリートメントをされていました
「10分あったらアロマケア」のスローガンが
心に響きました
多忙な看護業務は、どこの病棟でも
同じだと感じます
そんな中でも、少しでもアロマケアを、という思い
看護師さんたちのアロマセラピーと
患者さんへのケアの想いが伝わってくる光景でした
視察では実際に看護師が患者さんに
アロマトリートメントを行っている様子も
拝見させていただきました
患者さんはとても穏やかな時間を過ごされていて
「反対の脚もマッサージしてほしい」と
リクエストされていました
2002年に発行された衣笠ホスピスの写真集
当時からアロマを実践されていた現師長さんの姿
本当に素敵です
師長さんがこれまで病棟でアロマを実践するなかで
経験されてきたことも
たくさん聞かせてくださいました
さまざまなご苦労もあったとのこと
それでも思いを持ってアロマケアが
途切れることがないようご尽力されてきた
道のりがあってこそ
今患者さんが病室でアロマの香りの中で
穏やかな時間を過ごすことが
できているのだなあと感じました
そのほか病棟の中も案内していただきました
病棟１階にあるチャペル
こちらにはチャプレン（病院付牧師）がいらっしゃり
毎週礼拝も行われているそう
お部屋にはチャペルに行けない患者さんも
お話が聞けるようスピーカーが設置されていました
（オンオフは患者さんのご希望に沿えるそうです）
絵本を用いた患者さんとご家族の
心のケア・グリーフケアも行っているそうです
お話を伺い、そんなケアの届け方もあるんだなあと
感動しました
ケアの方法はアロマだけではありません
病棟での行事やイベントも患者さんの楽しみであり
生きる力になります
こちらのホスピスでもボランティアが
活動されていて
ボランティアの関わりも
患者さんへのケアとして大切にされているそうです
病院エントランスのステンドグラス
とても美しかったです
ステンドグラスのお向かいには
立派なパイプオルガンも
パイプオルガンを演奏するのも
ボランティアさんなのだそうです
その昔、病院が木造だったころに火災を経験され
患者さんを守るために殉職された看護師の碑
患者さんを思うホスピタリティ溢れる精神は
今病棟で勤務されていらっしゃる
看護師さんたちにも
受け継がれているように感じました
お忙しい中、丁寧に病棟を案内してくださった
谷村師長さんと記念撮影
本当にありがとうございました！
今回の視察には
私がアロマ導入をお手伝いさせていただいた
緩和ケア病棟の看護師さんと
サロンでご縁のあった別の緩和病棟勤務の
看護師さんにもお声をかけさせていただき
一緒に視察に伺わせていただきました
お二人とも緩和ケアの看護師さんですが
病棟が違えば状況や課題もそれぞれ
そんな中、実践のためのヒントを
積極的に師長さんにたくさん質問されていて
お二人をお連れして本当によかったなあと
思いました
「意志のあるところに道はできる」
視察に同行してくれた看護師さんが
素敵な言葉を教えてくれました
私はアロマセラピストとして
病棟でアロマをやりたい、患者さんに届けたい
そんな思いを持つ看護師さんを
これからもサポートしていきたい
そんな思いを新たにした一日でした
改めて衣笠ホスピスの看護部長さん
看護師長さんはじめスタッフの皆様に
心から感謝をお伝えしたいです
本当にありがとうございました
また視察にあたっては
友人の麻由美さんと、横須賀で看護部長されていた清江さん
ありがとうございました！
※病棟内で撮影した写真についても、快く掲載を許可してくださいました。本当にありがとうございます。