自閉症とアロマセラピーについての学び
クリニカルアロマセラピストで
心理学者のジョナサンによる講義
オランダのライデン大学精神科小児センターで
うつ・トラウマ・発達障害・自閉症のかたへの
アロマケアを実践されています
私自身、現在は自閉症のかたのケアに
直接携わってはいませんが
病や辛さを抱えるかたへのケアのアプローチとして
活かせるものがあると思い受講しました
ジョナサンは終末期ケアにも携わっていて
自閉症とがん患者さんへのケアについて
とても類似する点があるとのこと
それは「孤立感」
自閉症については、コミュニケーションの障害により
両親や周囲の人との関係性における
分断が起きることがあり
自分という狭い世界の中で
孤立・孤独、そして大きな不安を抱えています
そして終末期の患者さんにおいても
痛みの中での孤立感
生と死との間での孤立感があると
ジョナサンは「孤独を癒す専門家」として
アロマセラピーやタッチケアと
心理療法を融合させたケアを行っており
「リコネクト=再び繋がる」という部分を
サポートしています
画面越しに伝わるあたたかさ
ジョナサンの精油の選択は
自閉児、そしてその母親が必要とする
薬理作用からのセレクトというクリニカルな視点に加え
自閉児と母親、父親との繋がり
幸せだった思い出との繋がりを再構築するための
アーティスティックな視点からのセレクトが本当に温かく
その温かさが人の心を癒すのだと
あらためて感じることができました
自閉児に好まれるアロマ
男の子・女の子で好みにも違いがあることや
母親へのケア
自閉児ならではの特性を鑑みた
セラピストとしての関わり方についても
学び多き時間でした
・
人は病の宣告を受けた日から
「患者」という肩書を意図せず背負うことになります
そして治療のため、「父親」「母親」「娘」など・・・
あたりまえにあった「役割」から突如切り離されて
「病院」という日常から切り離された空間で
過ごす時間が増えていきます
病気による不安や痛みは非常に主観的で
他人に理解されにくいこともあり
孤独感を抱くことも
孤独を癒す薬はありません
そして孤独の多くは皮肉にも
人との関係性により生まれるものではあるけれど
唯一その孤独を癒すことができるのもまた
人の温かさなのかもしれません
病いにより一度は分断された
家族との関係性
社会との繋がり
心と体の繋がり
自分自身との繋がり
その繋がりを再び取り戻していく
臨床の現場での孤独感に
アロマとタッチングで寄り添っていきたいと
思っています