ソメイヨシノに遅れて咲く
ホスピスのホールから見える
八重桜
今年もまもなく満開で
ホールには入れ替わり立ち替わり
患者さんがベッドで
お花見に来ます
病院のホールでは午後
日替わりで患者さんのための
プログラムがあって
私はアロマの芳香剤作りを
担当しています
好きなアロマを選んで
重曹に混ぜるだけの
本当に簡単なもの
でも患者さんにとっては
いろいろな香りを一つ一つ
ゆっくりと納得いくまで
嗅いでみたり
アロマの瓶を
自分で手に取ってみること
重曹を混ぜ混ぜすることや
何色のリボンにしよう？
そんな一つ一つを
じっくりと味わう
大切な時間
私たちが日々のなかで
ついつい足早に
通り過ぎてしまう
何気ない日々の営みが
ここでは「幸せ」そのもの
病気があってもなくても
ささやかな日々の中に
散りばめられた
自分のすぐ近くにある
幸せに気づいていけたら
良いですよね
出来上がった
ピンクのアロマの小瓶を
窓の向こうの桜の景色に
何度も何度もかざして
その表情は本当に穏やかで
優しい笑みがこぼれていました
高齢者施設やホスピスで
アロマセラピストとして活動はじめて
7年
私の中にはこれまで香りを通して
関わらせていただいたかたの
忘れられない笑顔の思い出が
たくさんあります
その笑顔がいつも
アロマセラピー
そして触れることの可能性を
感じさせてくれます
そしてもっとがんばろう、と
勇気をもらっています
私の原動力です
そんな忘れられない笑顔の思い出が
また一つ増えて
感謝な春の一日でした
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